膵臓がん患者 抗がん剤の止めどき

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Bさん(54歳、女性)が、膵臓がんの相談で受診されました。
みぞおちに痛みを感じて、ある病院を受診。
精査の結果、Ⅳ期の膵臓がんと診断されました。

がんセンターでは手術適応は無いと判断され、ジェムザールの
点滴による外来抗がん剤治療が開始されました。
1ケ月後からは、TS-1の飲み薬も始まりました。

腫瘍マーカーの値は、抗がん剤治療で約半分まで下がりました。
そうした治療を半年、続けてきましたが、最近は
食欲が無くなり、体重が7kgも減ったそうです。

「このまま抗がん剤を続けるべきか?」という相談でした。
よく聞くと、直近の腫瘍マーカーの値はほぼ横ばいとのこと。
「もう疲れた」とも、言われました。

こうした微妙な相談にわざわざ来られた場合、私は
「休むという選択肢もあるのでは?」と提案します。
抗がん剤は、延命治療にすぎないことも説明します。

Bさんはさらに数人の専門医に意見を聞いて回られたようです。
ある膵臓がんの権威は、「抗がん剤を止めた方がいい」と言われ、
別の専門医は「続けたほうがいい」と真逆のことを言われたとのこと。

こうした場合は、患者さんは私のような非専門医の意見も
聞いてみたくなるのでしょうか。
どうして町医者である私の元に相談に訪れたのでしょうか?

結局Bさんは、私の「休んでもいい」という選択を選びました。
ある日を境に、抗がん剤治療をピタっと止めてしまいました。
「止めると決めたら一気に気が楽になりました」、と言われた。

私は「休む」提案をしたのですが、Bさんは「止める」
という言葉を使いました。
同時に長年勤務してきた一流商社も、スパッと退職されました。

私と同年代の女性ですが、竹を割ったような性格なのです。
5回目に外来に来られた時には死を覚悟していると感じました。
診察室から去り際に、何気ない口調で驚くことを言われました。

「長尾先生、私、これから沖縄に移住するの」
「ええ?沖縄?!」

~朝日新聞引用~

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